まもなく11月も終わりになりますが、暖かい日が続いておりまして、現場作業は助かりますね。
そんな今日は、ログ材の加工穴についてのお話をさせていただきます。
ログハウスに興味のある方は、ログ材の工場加工の際に、ダボ穴や電設穴など、多くの穴加工のあるのをご存じの方もいらっしゃるかと思います。
ランタサルミでは、主に4つの用途でログ材に穴加工を行います。
主な4つの用途を紹介しますと・・
・通しボルト
・ダボ(木栓)穴
・補強用パイプ穴
・電気配線用の電設穴
の4つになります。
通しボルトは主に建物のコーナー外側に設けられ、ログ壁全体を上から下まで締め付ける役割をします。
最低でも建物の4隅の交差部に2本は入るので8本は入ることになります。
続きましては、ダボ穴です。
こちらは、簡単に言いますと、ログ材の乾燥による収縮に対応できる、「木製の釘」みたいなもので、積み上げたログ材を下のログ材に留め付ける役割とログの横ずれを防ぐ役割をしてくれます。
1棟のログハウスを作るのに1000本くらい打つのは珍しくない大変な作業です。
そして同じような用途で補強用スチールパイプも使用します。
ダボが1段づつ打ち込むのに対して、補強パイプは1.5mくらいの長さでログ材に貫通していきます。
上の写真のように短いログ壁を補強する際に使用されます。
今回は4種類の加工穴の用途について説明していますが、以上の3つが構造用の加工穴で、最後に紹介するのが電気配線用の電設穴になります
こちらは下の写真にあるように、床下の配線をスイッチ・コンセントまで配線するための加工穴になります。
完成してしまうと、4種類の穴は目に見えることはありませんが、この電設穴は、配線ケーブルを通した後の隙間が上から下まで貫通してしまうという性格を持っています。
つまり床下から2階の室内間仕切りまで空気がつながってしまいます。
その他の、構造用の加工穴はそれぞれ気流を生まないのですが、電設穴だけは気流止めをする必要がある加工穴という事ですね。
ログハウスは構造上、床下に配線をまとめることが多いので、上の写真のように通線後の穴は、気流を止める工夫が必要になるかと思います。
この作業は、この時点でやらない限り、その先もずっと行われることは無いので、チャンスは一度だけになります。
そうは言っても、このようなお話は、施工側で考えることで、エンドユーザーさんは、知る必要が無いかもしれませんが、ただ、検討中の依頼先が数社あれば、
「ログハウスの電設穴の床下での処理は・・」と尋ねてみると、依頼先がログハウスをどのくらいの注意を払って作ろうとしているかを測れるかも・・です。
メーカーの善し悪しの判断とは少し違うかもしれませんが、建物全体への配慮はわかりやすいと思います。
というわけで、今日はログハウスの加工穴のお話でした。
せっかくだから、日本一のログハウスを目指して参りましょう!
それでは、また。